さて、インターバルも随分と置いたしそろそろ書きますか。
まあ今見てくれてる方は本当にDUKEに興味の有る方だろうし。事件前後だと冷やかしとか、アチラの関係者も居たしねー。
んで
ようやく3/15日に壊れたDUKEの内容ですw ← ほぼ半年w
↑こんな内容を書いてました。実際には半分当りで半分外れで、もっととんでもない内容だった(--;)
LC4ユーザーに注意喚起!
今回の内容は2012年式以降の690DUKEに限らず、同じ部品を使ってるLC4エンジン全般(年式によっては違う部品かも)に可能性有り。ただ、KTM本社曰くも「前例が無い」との事なので、過度の心配は不要かと。
オイラも「運悪く」「ロット不良品」に当ったかな?の認識。だって壊れる所じゃないもの^^;
あとは詳しく理解したい方は事前に
これと
これを見てミッションの構造を勉強しておくと分かりやすいです。
さて、実際に起きた状況をもう一度確認すると(以下、以前のブログ抜粋)
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街中を信号待ち、青で普通に発進。
1速、2速、3速とあげた所、ドリルで金属板に穴をあける時のような金属の甲高い軋み?音が発生し、その直後エンジン空転。シフトインジケーターは3速表示のままです。
すぐに道路わきに止めて確認。
1・3・5はギアをいれ、インジケーターにギア数が表示されても、クラッチを離しても駆動が掛からず、「カチョ~ン、カチョ~ン」とエンジン内部で金属が弾かれるような音がします。
2・4・6はギアを入れ、クラッチを離すと駆動が掛かり、異音も無し。ニュートラルでもクラッチ離しても異音は有りません。
と言う事で、クラッチでは無く、シフトフォークか、ミッションのドグクラッチの破損が考えられますが、1・3・5速のドグクラッチが同時に破損は考え難いので、シフトドラムかシフトフォークの2点に絞られると考えます。
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なーんて書いてましたが、その更に下に書いた
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ただ、両方ともエンジン掛かってる時に常時回転する物ではないので(両方ともとは、シフトフォークとシフトドラムの事ね)、1・3・5速に入れて駆動が掛からないときの「カチョーン」と一定リズムで金属が弾かれる音は、やはりギアと若干関係が有る様に思う。
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これが引っ掛かってて、やはりこれが真相に直結してました。
さて、んじゃ書きますか。
エンジンは爆発によって得た回転エネルギーをクランクシャフトからクラッチに渡し、クラッチを繋げると
①メインシャフト → ②カウンターシャフト → ③チェーン
に順番に回転数をギアで変速しつつ伝えていきます。
①と②の間でギヤによる変速をするのですが、ギアを動かしているのがシフトドラムとシフトフォーク。変速操作でシフトドラムを回し、そのドラム表面の溝に沿ってシフトフォークが左右に動き、メインシャフトとカウンターシャフトの可動ギアを動かして変速していきます。(上の動画見た方なら分かるよね?)
はい、これがメインシャフト。ギアの位置も記載しておきました。
既にココでトラブルの原因に気付く方も居るかも。
実際のブツの写真w海外でオークションに出してた方の写真を拝借。。。
・・・てか、なんでこんな物出るんだ?w
右端のクラッチ側から動力が伝わって、カウンターシャフトに動力を伝達。3速と4速が一体物で、中間部の溝にシフトフォークが入って左右に動きます。
ここの動きが悪いから幻のNが出るのか?
次にカウンターシャフト。メインシャフトから動力をギヤを介して伝達されます。
んで、コッチも実際のブツの写真。左端にスプロケットが付いて、チェーンを回します。5速の左側、6速の右側の溝にシフトフォークが入ってギアを動かします。
んでシフトドラムとシフトフォークね。
常時噛み合い式のミッションのギアの一部が可動式になってるので、シフトドラムの溝で左右に動いたシフトフォークがギアを左右に動かして連結・分離する事によりギアを変速していきます。①のシフトフォークが1,3,5速担当で、③のシフトフォークが2,4,6速を担当してて、当初は①が壊れて動かなくなったと思ってた。
でもあの「駆動が掛からないときの「カチョーン」という音」ですよ(--;)
さて
さてさて
いよいよですよ
良いですか?
書きますよ? ← クドイしウザい
実は
ババーン!(古いw)
なんとカウンターシャフトが破断してましたorz
位置でいうと、カウンターシャフトのほぼ中央の3速と4速の間です。直径3センチ前後の金属の棒ですよ?車で言ったらドライブシャフトですよ?有り得ないす(--;) 流石KTMクオリティーw
※実際に物も見ましたが綺麗~に破断してましたw
写真も許可願いましたが「NG」でしたw
破断のブツは本国に送って隠蔽・・・じゃなく、検証するそうな。破断面を見た感じ、こういう事例に良く有る巣とかの痕跡は無かった。焼き入れし過ぎて粘りが無い固体だったのかな?
「え?シャフト折れたら軸がずれてエンジンロックしない?」と思いますが、軸両端のベアリングと、破断箇所の両脇に居たシフトフォークが支えになり軸が折れてても、なんとか回転できた模様w すげーw
んで、破断したから破断から右の1,3,5速の駆動が掛からず、破断から左の2,4,6側はメインシャフトからの動力がギヤを介してスプロケットに伝わって動いた模様。なので1,3,5速時は破断から右側は回転し、左側は回転出来ないから破断面の凸凹が当って、「カチョーン」と一定リズムで鳴ってた模様。
ああ、起きた事象と故障箇所の特定で全ての結果に納得。・・・でも、何故折れたかは納得出来ないw
故障時は「2,4,6速では動くから自走して・・・」と言ったら皆に止められたんだけど、止めといて正解だったよ^^;自走してたら本当に軸がずれてギアロックで転倒してたかも。。。
というか、峠の下り辺りで攻めてる時に折れてたらと考えるとゾッとしますよ。本当に(--;)
んでKTM東海でエンジン降ろしの全バラ修理となりました。
そういやカウンターシャフトのベアリング交換に専用のSST作ったらしいwまあ、普通はお店でソレを交換する事なんかなかなか無いもんね。なんでも通常のベアリングプーラーでは爪を掛ける場所が少なく、外す事が出来なかったみたい。
はい、そうなんです。
周辺のベアリングはシールも含めて全部交換しました。心配だからね。
各シャフト、可動ギア内部等、周囲のあらゆるベアリングを交換。ついでにと言うか、当然ヘッドガスケットも交換。良く聞くスプロケット根元のオイル漏れも、新品にシール交換したから、当面大丈夫かなーと。
なもんで、こんな内容の修理は
肝心の修理はKTM東海の店長の頑張りとKTM本国の配慮で、内容からしたら驚くほど安く修理して頂き、今は元気に乗れてます。
一時は「やはり所詮は外車か。もう国産に乗り換えか?」と思いましたが、やはりDUKEに代わるバイクが思い浮かばず、修理代も頑張って頂けたので乗り続ける事が出来ましたが、今の所は後悔どころか大満足です。
やはり手組みは違うw
回転滑らか、振動減った、消耗品も交換で当面安心♪
これからはお付き合いはKTM東海1本に絞り、大事に楽しく長く乗っていけたら良いなあと思います^^
これを見て「DUKEは危険」と思われたくはないのだけど、やはり事実は事実だし、他に同様のトラブルに出くわす方は居ないとは思いますが、事例として書いて残そうかなーと。
今回はいくら「有り得ない箇所の有り得ない故障」だとしても、保障の切れた車両としてバッサリと全額請求されてもおかしくない。2年は2年、過ぎてるのは事実だし、この車両を選んだのも自分。
助けて頂いた東海の店長やKTM自体には感謝してるので、KTMの品質の悪さに触れてしまう今回の記事は書くか迷いました。
でも、「ちゃんと出来る範囲で最大の対応してくれる」という点は、やはり書いた方が他のユーザーも安心なのではないか?と思います。
確かに国産のようなクオリオティーは有りません。でも国産にはない「光る物」が有るんです。DUKEのようなバイクが国産に有れば買っています。
そんなバイクが国産で出る事を楽しみにしつつ、当面はDUKEで楽しんで行こうと思います^^
まあ、今の所、次のバイクはその時点で最新のDUKEかなーw
こんな事が有ったのに、未だにオレンジ信者です♪